インフレについて
昨日のゼミで話題になったインフレについて、wikipediaの解説を簡約にし、部分的に加筆したものを掲載します。ドイツの事例については、解説の一番下に記述があります。
<インフレーションの種類>
- クリーピング・インフレ(creeping inflation)
- ゆるやかに進むインフレーション。インフレ率は年数%で、好況期に見られる。経済が健全に成長していると見なされ、望ましい状態と言われることが多い。「マイルド・インフレ」とも呼ばれる。
- ギャロッピング・インフレ (galloping inflation)
- 早足に進むインフレーション。馬の早足を表す「ギャロップ」から。インフレ率は年数十%。スタグフレーションに伴って生じることがある。
- ハイパーインフレーション(hyperinflation)
- 猛烈な勢いで進行するインフレーション。
<ドイツのインフレーション >
第一次世界大戦後のドイツでは、連合国側に対して1320億金マルクの賠償金支払いが課された。しかし、これはドイツの支払い能力を大きく上回っており、賠償金の支払いは滞った。これを理由に1923年、イギリスの反対を押し切ってフランス・ベルギーがドイツ屈指の工業地帯であり地下資源が豊富なルール地方を、現物による賠償金支払いを求めて軍事占領した。占領に対し、ドイツ政府は受動的な抵抗運動を呼びかけ、ストライキに参加した労働者の賃金は政府が保証した。既に第一次世界大戦中よりドイツではインフレーションが進行していたが、抵抗運動に伴う財政破綻によって致命的な状況へと導かれ、空前のハイパーインフレが発生した。この結果、1年間で対ドルレートで7ケタ以上も下落するインフレーションとなり、パン1個が1兆マルクとなるほどの状況下で、100兆マルク紙幣も発行されるほどであった。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント